2011年8月29日月曜日

福島県知事の困惑に、困惑しました。

仮定の話しです。
もし福島県の事業者が福島県民だけが使うものを生産する工場を東京都に作って、
その工場が深刻な事故を起こして周辺を汚染し、東京都民に健康被害の危険性を与えることになったとします。
その汚染は除去できるので、東京都が工場周辺の汚染物質の引き取りを、福島県に要求したとします。きちんと管理すれば、2次汚染を防げます。

その時、福島県民は汚染物質の引き取りを全部拒否して、東京都民だけに押し付けるべきでしょうか。東京都民に対して、福島県民は心が痛まないでしょうか。


8月27日に放射能汚染がれきの中間貯蔵施設を福島県に作ると、菅総理大臣が言ったとき、福島県知事は東京電力管内の自治体でも分担して引き取ってもらえるように調整してほしいと問うべきでした。

また、中間貯蔵は核燃料などの高レベル放射性物質処理の手法であり、
低レベル汚染のガレキ処理に中間貯蔵の必要はない。
がれき汚染問題を先送りするだけの、無用な時間設定だと指摘すべきでした。

福島県知事は、地方政府間の調整を中央政府に要求する場面だったと思います。

20世紀の戦争や公害の悲惨から学んだ教訓は、
人間はだれでも被害者であると同時に加害者でもあり、
加害者は同時に被害者でもあるという事実でした。
放射能汚染はこれまでの公害と同じです。

福島県知事は「困惑しています」などと言わず、
理由をあげて、きっぱり断るべきでした。
困難な道ですが、それが第一歩です。

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